高齢者に起こりやすい疾患④-2 糖尿病と合併症、脂質代謝異常
2018年08月11日
本日は糖尿病の続きです。
糖尿病は高血糖の状態が続くことによりさまざまな合併症を引き起こします。
代表的なのは糖尿病網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害があります。
糖尿病性網膜症とは、まず網膜は眼底にある薄い神経の膜のことです。網膜には光や色を感じる神経細胞が敷きつめられ、無数の細かい血管が張り巡らされています。
血糖が高い状態が長く続くと、網膜の細い血管は損傷を受け、変形したりつまったりします。血管がつまると網膜のすみずみまで酸素が行き渡らなくなり、網膜が酸欠状態に陥り、その結果として新しい血管を生やして酸素不足を補おうとします。新生血管はもろいために容易に出血を起こします。これが原因で網膜剥離になったり、出血により見えにくくなります。(日本眼科学会サイトより)
糖尿病性腎症とは糖尿病で血糖値の高い状態が長期間続くことで、全身の動脈硬化が進行し始め、毛細血管の塊である腎臓の糸球体でも細かな血管が壊れ、網の目が破れたり詰まったりして老廃物をろ過することができなくなるとされていますが、根本的な原因ははっきりしません。(全腎協サイトより)
糖尿病性神経障害とは、高血糖によって身体のすみずみに広がる「末梢神経」の働きが低下し、痛みなどを感じる「知覚神経」、筋肉を動かす「運動神経」、 内臓の働きを整えたり体温を調節したりする「自律神経」の働きが低下してくるために全身に様々な症状が現れるものになります。
以上の3つが代表的な糖尿病の合併症です。